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PRODUCTION NOTES〜制作日誌〜

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01.コギャル文化

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90年代を舞台にするにあたり、大根監督がコギャル文化についてヒアリングしたのが、雑誌「egg」の創刊に関わった米原康正だ。韓国版は学生運動が盛んだった時代が背景になっているが、「日本版で描かれるのは、女子の革命。決して周りに合わせることなく、ギャル自らが自分たちのルールと価値観を作った“ガールズ・ブラボー”な時代です。オヤジたちにNOを突き付けて波風を立て、男社会の中でアイデンティティを確立しようとした彼女たちが、女子の在り方を変えたとも言えます」。米原は大根監督にコギャルの間で流行していたヘアメイクやファッションなどの資料を手渡すとともに、放課後の過ごし方など生態についてもレクチャーした。当時、コギャルにとってのカラオケの定番は小室哲哉やDREAMS COME TRUEの楽曲で、「小沢健二を聞いていたのは雑誌「CUTiE」を読んでいたような子たち。オザケンの楽曲を入れるのは大根さんのこだわりだったと思います」。クランクイン前には広瀬をはじめとする女子高生チームに、コギャル文化についての講座も開催。広瀬や池田からは「当時のギャルたちはどんな気持ちで日々を過ごしていたのですか?」と内面に関する質問が出たことが印象的だったと語る。

02.クランクイン

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2017年10月11日に埼玉県の廃校になった中学校でクランクインし、12月14日まで約2ケ月間の撮影が行われた本作。奈美、奈々、芹香、梅が揃う購買のシーンで初日を迎えた。広瀬は富田、山本と共演経験があり、池田とも交流があったため、初日から和気あいあいとした雰囲気。元コギャルのコギャル監修の方々が現場に入って衣裳をチェックし、ルーズソックスをさらに引き伸ばすなどたるみ具合の微調整が加えられて撮影がスタートした。

03.LA・LA・LA LOVE SONGでオープニングシーン

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「LA・LA・LA LOVE SONG」が流れるオープニングシーン撮影の前には、監督と大根組映画初参加となる撮影・阿藤正一との入念な打ち合わせが行われた。140名のコギャルがダンスを踊り、そのうち60名はダンススクールの生徒やダンス科の専門学校の方たちがボランティアエキストラとして参加。黒髪の方たちが多く、事前の練習の際に渡したブリーチ剤で茶髪に染めてもらうなど、協力を得て撮影されている。コギャルたちのダンスをクレーンで7テイク行い、その後、時間が逆戻りして大人の奈美から高校生の奈美へと入れ替わるシーンの撮影へ。コギャルが鞄を投げてカメラが空にパンするところまでがワンカット、コギャルたちの動き、曲、カメラワークを緻密に合わせ、10テイクでOKとなった。この撮影の直前に大人になった奈美が職員室を訪れるシーンで篠原もクランクイン。大根監督と現在と過去の演出の対比に関してディスカッションを重ね、スタッフにも労いの言葉をかけながらその場の空気感を自然に取り込んで、“奈美の未来形”としてすっと現場に馴染んでいった。

04.「サニー」本人たちによるHi8カメラでのビデオレターの撮影

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高校時代の「サニー」たちが未来の自分に送るビデオレターを収録するシーンでは、実際にキャストがHi8のカメラを回している。こちらのシーンは360度映るためスタッフも部屋を出て、撮り終わってからスタッフとキャストが一緒にモニターをチェック。監督は芝居の演出とともにカメラの画角やアングルにもアドバイスしながら撮影を進めた。セリフは台本に書かれているがそれぞれのリアクションはアドリブで、笑顔も泣き顔もそれぞれの素が映し出されることに。撮影終了後には、「サニー」全員で円陣を組みジャンプをして喜ぶ姿があった。劇中に登場する写真もいつもの仲のいい雰囲気をそのまま切り取るため、スタッフではなくメンバー同士での“写ルンです”での撮影が行われている。

05.大人になったサニーたちの撮影

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板谷は短期間で5㎏も減量して撮影に臨み、メイクせずとも頬がこけ、手首はさらに細くなっている。芹香が痛みに耐えきれずに絶叫するシーンでは、段取りの段階で思わず病室の扉を閉めてしまう篠原の姿があった。しかし、空き時間には談笑しながらストレッチをするなど、リラックスした雰囲気に。芹香の病室に奈美、梅、裕子が集まるシーンの撮影では、小池が「うちのダンナ、やっぱり浮気してたのよ!」をアドリブで“してやがった”に変え、段取りをしているうちに梅と裕子のケンカも台本よりもさらにヒートアップ。“メス豚”“偽パイ”などの悪口が追加され、キャスト陣も大爆笑の渦に包まれた。大人になった「サニー」を演じるキャストが揃うシーンでは、高校生メンバーたち以上に賑やかだったという噂も?奈美が心のスナックを訪れるシーンではシリアスな芝居が続いたが、ともさかは疲れも見せずに、篠原と圧巻の演技を披露し、映画にアクセントを添える名シーンが誕生した。

06.おでんの屋台シーンの撮影

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高校時代の奈美と奈々がおでんの屋台でコップ酒をあおる場面は、2人の関係性が変化していく様をじっくりと贅沢に描いた大根監督ならではの見応えのあるシーン。広瀬が一番印象に残っているというシーンでもある。段取りではラジオから「ぼくたちの失敗」が流れるという設定ありきで、一連の流れが丁寧に決められた。セリフも練りに練られ、大根監督は店主の横に座って広瀬と池田にセリフの強弱や間合いについて細かく演出。おでんの屋台はスタジオに組まれたセットで、『バクマン。』などで大根監督と組んできた都築雄二のリアリティあふれる作り込みが、ここでも生かされている。

07.総勢200名! 圧巻のラストシーン

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オリジナルにはない要素として加えられているのが、総勢200名による体育館での圧巻のラストシーン。キャスト陣はこの日に向けて、クランクイン前からダンス練習を重ねている。前日にリハーサルが行われ、撮影日には早朝3時半から200名のダンサーへのメイクを開始。今風のナチュラルな眉毛をしたエキストラたちに、コギャルならではの細眉メイクが施されていく。大根監督の「エキストラではなくダンサーとして楽しみながら撮影しましょう」という言葉と、監督からの無茶ぶりを受けたキャスト陣がひとりひとり挨拶をすると現場の士気が一気に上がり、撮影がスタートした。それぞれに決めポーズを意識しながらの撮影だが、大人数なだけにポーズが顔にかかってしまうことも。昼食休憩の後、またもや監督からの無茶ぶりによって渡辺が壇上からマイクパフォーマンスを行い、ライブ会場さながらの盛り上がりの中、撮影が再開。200人が集ってのダンスシーンの撮影のため看護師も待機していたが、前日のリハーサルのおかげもあり、撮影はスムーズに進んだ。

08.クランクアップ

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砂浜で過去の奈美と現在の奈美が向かい合うナイターシーンを、神奈川県藤沢市の海岸で撮影。潮の満ち引きの関係でカットごとに場所を変えての撮影となった。風が強く気温5度という過酷な環境での撮影だったが、篠原、広瀬ともにじっくりと気持ちを作り、涙を見せていた。この日で広瀬はオールアップ。後日、奈美が夫と車中で話すシーンで迎えた篠原のオールアップは全体のクランクアップと重なり、篠原はスタッフひとりひとりと握手をして別れを惜しんでいた。

09.90年代を生きた女子高生たちを完全再現

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90年代に現役でコギャルだった人たちが観ても、細部までリアリティのある作品に。スタッフたちはその意気込みで衣裳や小道具などを集めた。大き目のポロのニットにミニスカート、そしてルーズソックス。サイズ感や長さにもこだわり、ひとつひとつのアイテムが選ばれている。バッグには花のアクセサリーが付けられ、文房具も当時流行していたミルキーペンなどを装飾チームが用意。ジュースのパッケージも当時に近いものに作りかえた。中でも通学時に斜め掛けで愛用されていたギャル系ブランドのショッパー(買い物した際にもらえるビニール製のバッグ)は入手困難で、オークションでやっと見つけたものもある。写真を撮るときには現在は小顔に見えるポーズが主流だが、当時は両手を広げた通称“eggポーズ”が定番。変顔ブームもこの頃に生まれたと言われている。劇中に登場するプリクラは、95年に使われていたプリクラ機で撮影。ちなみにプリクラ機は2万円で購入し、送料10万円で北海道から取り寄せた。教室など学校内の装飾は当時の様子を参考に作り込まれ、ロケで撮影された映像も看板や広告など様々なところにCGで修正が加えられている。

10.奈美の家

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過去の奈美の家は、実際に工場が向かいにあるお宅を借りて撮影。ちゃぶ台を中心に雑多にものがあふれる装飾が施され、生活感と実家っぽさのある空間になっている。この部屋を舞台に、奈美がお好み焼き弁当を持たされるシーンや、奈美と兄が「エヴァンゲリオン」の話題でケンカになるシーンなどを撮影。淡路島の方言が飛び交い、アドリブも生かされた笑いにあふれるシーンが生まれた。一方、現在の奈美が住む家を撮影するために借りた豪邸が大きすぎたため、壁を立てこんで部屋を狭くして撮影。奈美が家族のために種類の違う朝ごはんを用意するシーンや、娘の制服で“コスプレ”をして安室奈美恵の曲を歌うシーンなどが撮影された。

11.カラオケBOXでの女子高生熱唱シーン

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高校時代の「サニー」がカラオケを熱唱するシーンは、池袋のカラオケルームで撮影が行われた。90年代当時のカラオケの機械が使われ、マイクも有線。画面には、このシーンのために作った映像が流されている。「survival dAnce」を歌うシーンでは段取りから本番まで本気を出して盛り上がったため、歌い終わる度に全員の息が上がっていた。「Don’t wanna cry」ではみんなで音程を確認し、池田と富田は振付けの先生と話し合いながらノリ方を決定。梅が歌うと笑いが起こり、テーブルに届いたハニートーストを真っ先に大根監督が食べ、現場が笑いに包まれる一幕もあった。実は大人になった「サニー」が制服姿でカラオケを熱唱するシーンも撮影されていたが本編ではカットされ、エンドロールに楽しそうな様子が収められている。

12.小室哲哉が現場を訪問

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奈美が中川の興信所を訪れるシーンの撮影日、音楽を手がける小室哲哉が友人のリリー・フランキーのオールアップ日に合わせて現場訪問。本番中はじっくりとモニターを見て、リリーが休憩に入ると二人で言葉を交わしていた。小室ファミリーだった篠原とも、この現場で再会し、笑顔で記念撮影をする姿も。企画の立ち上げ当初から小室に音楽を手がけてほしいと熱望していた大根監督と密に連絡を取り合い、撮影が終わった映像を随時チェックしながら、作品の世界観に寄り添った劇伴24曲をオリジナルで作曲。ダビングや編集にも立ち会い、二つの時代とキャラクターをつないでくれるような音楽を完成させた。